「大人になるってどういうこと?」

 最近、神内聡著「大人になるってどういうこと?」を読みました。

 神内聡さんは、高校教師をしながら弁護士も務めている変わった人です。実は校長の大学時代の友人で、一緒にバンドを組んでいたこともありました。いくつも本を出していて、最近よく名前を目にするようになりました。旧友が活躍しているのを見るのは嬉しいものです。

 皆さんご存じの通り、2022年4月1日から成人年齢が18歳に引き下げられました。それに伴って高校生の皆さんがどんなことに気を付けなければならないのか、「大人になるってどういうこと?」には分かりやすくまとめられています。図書館に入れておきましたので、是非ご覧ください。

 本題とは外れる部分でも面白い記述がいくつかありました。

 たとえば、法律家の立場から、法律上の「いじめ」についても、とても明確に説明されていました。「いじめ」と一言でいっても、法律上には以下の3種類があるとのことです。

  1. いじめ防止対策推進法上の「いじめ」
    同法では、「心身の苦痛」を感じる行為を広くいじめとして扱っています。
  2. 民事上の損害賠償責任が成立する「いじめ」
    ケガをさせられたり、精神的な苦痛を受けたりした場合、加害者やその保護者、時に学校に対し、慰謝料を請求できる場合があります。
  3. 犯罪に該当する「いじめ」
    典型的なものは、暴行、脅迫、傷害、強要、名誉毀損、性犯罪といった犯罪に該当するいじめです。このような物理的・身体的ないじめは犯罪にも該当するケースが多い一方、「無視」「シカト」「LINE外し」など、心理的・精神的ないじめをただちに犯罪と判断するのは難しいことが多いです。

 秋の夜長に読書に勤しんでください!

タイトルとURLをコピーしました